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紫芳会について

理事長挨拶

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理事長の小鷹長(こたかたける、高校25期)です。理事長になって3年目に入りました。

最近、現役立高生の活動に触れる機会がいろいろあります。

入学式:四月の入学式では、中学校から上がったばかりの初々しい一年生が、緊張の面持ちでおとなしく座っています。名前の読み方がわからない生徒もたくさんいます。

卒業式:それが三年生の卒業式になると、色とりどりの髪色、個性豊かな服装になりますが、しかしそれなりにTPOをわきまえているようです。答辞も個性的で感動する内容です。3年間の成長がうかがえます。

合唱祭:上下白黒の服に身を包み、大げさなパフォーマンスはなく、声を合わせようと真剣にひたむきにアカペラで歌っています。1年、2年、3年と学年が上がるにつれ合唱の完成度が増します。どのクラスからも歌っている楽しさが伝わってきます。

高校野球予選:夏の予選では1球1球に集中し、鍛錬した動きを100%発揮しています。一人一人が主役になり、けれんみなく、思い切りよく、覚悟をもってプレーしています。「勝敗は時の運、人事を尽くして天命を待つ」そのものです。

臨海教室と遠泳:入寮時は重苦しい雰囲気でバスから降ります。スマホとも一時お別れです。そして日々の水泳訓練の後、最後の遠泳への挑戦では、みんな緊張した顔をして、しずしずと水に入っていきます。しかし、仲間と声を掛け合い助け合って、完泳して浜に上がると、破顔一笑。今年から復活したアンパンをおいしそうにほおばって、達成感に充ちあふれます。退寮時は清々しい笑顔、やりきった思い一杯で手を振って帰っていきます。

どの行事でも、生徒たちが物事に対して真剣に一生懸命に取り組む様子に感動します。そしてやり遂げたときに得る達成感に成長を感じます。その姿から私たちもたくさんの元気をもらいます。ありがたいことです。そんな生徒たちをこれからも全力で応援していきたいと思います。

では引き続き、紫芳会の現状をご報告します。

昨年度の事業実績・決算、今年度の事業計画・予算については、この5月に配布された紫芳会Newsの通り、5月25日に開かれた社員総会で承認されました。

簡単に概況をお伝えします。

紫芳会の現況 立高の卒業生は3万2千人、そのうち紫芳会会員は2万人に上ります。支部は、南は九州、関西から北は東北、北海道、さらにアメリカまで23支部あります。会の運営は、理事25名、監事3名による月1回の理事会で議論され、実行されています。 昨年度の活動状況 コロナ禍が明けて、各種事業を再開しています、会員大会、支部長懇談会、クラブOBOG連絡協議会、支部総会、清明寮臨海教室支援などです。 紫芳育英制度、広報(紫芳会News、会報「紫芳」の発行)、母校支援(講師派遣など)は継続して実施しています。

トピックスを2つご紹介します。

  1. 清明寮臨海教室 2022年に3年ぶりに再開され、昨年、今年と実施されました。 本行事は、立川高校を特徴づけるものとして、入学希望者にとって魅力的なものとなっています。現在ではこのような臨海教室を行う高校はまれになってきましたが、立高では紫芳会の全面的バックアップのもと、この行事を継続しています。紫芳会としては、伝統的な施設「清明寮」の維持、船舶等備品類の整備、指導OBOGスタッフの体制構築、等で支援しています。高校1年生には一生で忘れられない夏を持って帰ってもらっています。 一方、会員の皆様にも、一般利用をしていただけるよう、夏の生徒期間以外の開放も実施しています。浜辺で遊べます、バーベキューもできます、自信のある方は遠泳もできます。奮ってご利用いただければと思います。
  2. 紫芳育英制度 11年目を迎えた母校支援制度の一つです。 昨年は会員の皆様からいただいた寄付金から、学業支援、海外留学支援、活動・功績の顕彰を行い、生徒32名に総額300万円を給付しました。 受給生や保護者の方々からは、感謝の手紙が寄せられ、この制度も定着してきました。 また文科省指定SSH(Super Science Highschool)の米国海外研修(夏1週間)が昨年から再開され、今年も、生徒26名が参加しました。現地では卒業生の自宅を訪問したり、有名大学の研究室を訪ねたり、探究の成果を披露したり、充実した1週間を過ごしました。この研修の渡航費用は年々高騰していますが、同窓生の高校10期荒井喜八郎氏から財団を通じて多額の寄付をいただき、直接支援していただいています。


    母校立川高校の現状: 一昨年、都立高校として初めて設置された創造理数科に、今年も42名(1クラス)が入学しました。レベルの高い教育を期待する入学志願者の人気を得ています。また、初の卒業生を輩出する2025年3月の進学実績が楽しみです。 立高は文科省指定のSSH(Super Science Highschool、5年間2期目)に指定されています。理系の探究を中心としたカリキュラムが組まれており、海外研修、国内フィールド研修、などが行われています。 東京都からは進学指導重点校に再指定されました。都立高トップ7校に入っています。(日比谷、西、国立、戸山、青山、立川、八王子東)

    2024年卒76期生の合格実績は、"難関校"に23名(東大1,京大3、一橋9、東工5、国公医5)、これらの実績はここ数年で上向いてきています。立高生は勉強も頑張っています。

    一方、伝統的な学校行事も続いています。合唱祭、体育祭、立高祭、演劇コンクールなど。基本的に生徒主体で行われるこれらの行事は、少しずつ変化はしてはいますが、それぞれの時代で楽しめるように工夫がされています。

    寄付のお願い: 一昨年まではコロナで外出もできない中で、多くの寄付をいただきましたが、昨年は、皆様の活動も活発になってきて、育英以外の募金が伸び悩みました。現役生徒の応援も大切ですが、紫芳会活動の充実・活発化のために紫芳会事業協力金(=維持寄付金)への寄付をよろしくお願いします。クレジットカードでの寄付もホームページ上からできるようになりました。皆様にはご自身の活動とバランスを取りながら、ご協力いただきたいと思います。 紫芳会は、今年も種々の活動を積極的に行っていきます。今後ともよろしくお願いします。(2024.8)